2020年2月1日土曜日

中小企業診断士の実務補習で準備しておいた方が良いと思うこと

来週(2020年2月6日(木)・7日(金))あたりから、今年の2月実務補習が始まるようですね。

 令和元年の診断士試験に合格された方はこれが初めての実務補習ということで、いろいろと不安なことが多いと思います。
私も1年前に初めて実務補習を受けたときは同じように不安でした。

そうした不安が少しでも少なくなるよう、昨年私が実務補習を受けてみて、やっておいた方が良かったと思ったことをまとめておきます。
ご参考まで。

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1. 絶対に必要なもの

・PC と MS Office
報告書類を作るのに必要です。
Officeは、フォントなどの互換性の問題があるので、できるだけ最新版(Office 365が無難かと)にしておきましょう。
たまに、会社支給のPCで、会社から許可されていないソフトのインストールが禁止されている場合があったりしますが、その場合例えば後述のDropBox がインストールできなくてメンバーに迷惑をかけることがあったりするので注意しましょう。
できるだけ画面の大きい、スペックの高いものが望ましいですが、実務補習先によっては移動が多くなることも予想されますので、重すぎるのも大変です。バランスをとって使いやすいものを選ぶと良いと思います。
(2月の実務補習はまだ良いですが、7月・8月はとにかく暑いので、荷物が重いと移動だけで体力削られます…)

・メールアカウント
実務補習申込時に連絡先としてメールアドレス書いたはずなので、これは問題ないと思いますが、念のため。

・スーツ・鞄・靴
余り神経質になる必要はありませんが、診断先に失礼のない服装は必須です。
ただ、気合い入れて新しい靴とか下ろしちゃうと、履き慣れなくて疲れちゃうかもしれません。履き慣れたものの方が望ましいかと思います。

・健康な体
体調は万全にしておきましょう。

2. あると良いもの、メンバーに感謝されるもの

・モバイルWi-Fi
会場によっては WiFi が飛んでいません。指導員の先生もモバイルWi-Fiを持っていないことが多いと思います。
ネットに接続できる環境が無いと、各自携帯でテザリングする羽目になります。携帯の契約プランによっては通信量の制限にひっかかってとても苦労することになります。
ということで、メンバーの誰か1人がモバイルWi-Fiを持っているとメンバー全員が非常に幸せになれます。
ちなみに、私の場合、実務補習3回とも参加者(グループリーダー)がモバイル Wi-Fi を用意していました。

・DropBox のアカウントを作って、使い方を勉強しておく
多分資料の共有するのに必要になるはず。
ちなみに、DropBox でファイル共有するだけでなく DropBox Papers の使い方も覚えておくと、インタビュー結果や実務補習中のスケジュールなどをメンバー間で同時に書き込んで共有することができるので非常に便利です。
(Google Docs でも良いですが、DropBox Papers なら同じ DropBox のアカウントでいけます)
予め使い方をマスターしておいて、初日にメンバーにレクチャーすると、メンバーからすごく感謝されると思います。

・クリップボードとA4のメモ用紙
クリップボードというのは、こういうやつ。

おそらく初日の午後あたりに診断先企業でヒアリングを行うことになると思いますが、診断先によっては、机のある会議室ではなく、工場を見学しながらとか、お店の様子を見ながらとか、立ったままヒアリングすることもあるかと思います。
その場合、こういうクリップボードがあると、立ったまま安定してメモがとれるので非常に便利。

・中小企業診断協会が用意してくれているチェックポイント表を印刷しておく
診断協会の実務補習者向けのWebサイトから、「チェックポイント○○業」というエクセルファイルがダウンロードできると思うので、自分の診断先にあったファイルをダウンロードして印刷しておきましょう。ヒアリングの際、このファイルから重要な質問項目に○をつけておき、そこを聞くだけで抜け漏れのないヒアリングができると思います。

・会場近くのお昼ごはん・飲み会のお店をリストアップしておく
特にお昼ごはん、飛び入りで6〜7名が入れるお店って意外と見つけにくいんですよね…
予め2-3件あたりをつけておくと良いです。

3. 余裕があればやっておいた方が良いこと

・中小企業庁の出版物から、参考になりそうなものをダウンロードしておく
以下のページから、中小企業支援に役立つ出版物がダウンロードできます。
    → 中小企業庁:出版物一覧
例えば、承継がポイントになりそうなら「事業承継マニュアル」や「事業引継ぎハンドブック」とか、補助金などの支援策がポイントになりそうなら「2019年度版中小企業施策利用ガイドブック」あたりをダウンロードしておくと、提案を考える際に役に立ちます。

・「業種別審査事典」で診断先企業の業界について調べておく
診断先にアドバイスするにあたっては、その企業が業界の中でどういうポジションにいるのかを把握することが重要ですが、社長さんご自身がその業界について必ずしもお詳しいとは限りません。
予め、「業種別審査事典」でその業界の規模や将来の展望について調べておくと、ヒアリングの際などに役に立ちます。
が、正直大変だし、こうした情報はヒアリング前に指導の先生からインプット頂けることも多いと思うので、必須ではないかと思います。余裕があれば。
以下ご参考;
    → ある商材やその業界の市場規模を調べるなら業種別審査事典がいいが、ざっくりと概要を見るならvisualizing.infoが便利

・挨拶と笑顔の練習
多分、診断先の社長さんも我々と同じように緊張しています。笑顔で行きましょう!

4. ヒアリングのポイント

・まずとにかくその会社の良いところを徹底的に探して強みを把握し、褒める。
・型どおりのヒアリングでは多分何も聞き出せません。素直に、「今一番お困りのことは何でしょうか?」「そのためにこれまで何をやってこられましたか?」と聞くのが私の場合は効果的でした。
・一方で、社長さんの言うことをそのまま信じてしまうと提案ができなくなります。例えば、「うちの工場は整理整頓はちゃんとやっているよ」というお返事に対して、本当に整理整頓がきちんとできているかどうか自分の目でチェックし、社長さんの認識と現実とのギャップを見つけることが良い提案につながると思います。

5. 事前にやっても多分無駄になること

・こんな提案をしよう、と事前にアイデアを考える
現実はそんなに甘くありません。きっと無駄になると思います(笑

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以上です。初めて実務補習に行かれる方、がんばって下さい!
多分すごく楽しいと思います。